アサリの砂抜き、一見単純に思えるこの作業が、実は家庭料理の大きなつまずきポイントになりがちです。
新鮮なアサリを美味しくいただくためには、やはり砂抜きを正しい方法で行う必要があります。
とは言っても
何らかの理由で失敗してしまうことも…。
そこで、今回はアサリの砂抜きに失敗した時にどう対応すればよいのか、そして、誰でも簡単にできる砂抜きの方法から、もし失敗した場合の具体的なやり直し方までを詳しく解説します。
アサリの砂抜きが重要な理由
アサリは美味しいだけでなく、栄養価が高いため多くの家庭で料理に使用されています。
しかし、その砂抜きって単純作業に見えるのに、意外と難しいもの。
不十分な砂抜きは
料理の味を損ねるだけでなく、食感も悪影響を受けます。
この記事では、アサリの砂抜きを初心者でも失敗しない方法と、万が一失敗した際の対処法をご紹介します。
砂抜きの正しい準備の方法
砂抜きを始める前に、アサリが新鮮であることを確認してください。
新鮮なアサリは、貝が閉じていて、傷や割れが少ないことが重要です。水と塩を適切に用いて、アサリを優しく扱うことが成功の秘訣です。
適切な塩水の濃度は海水に近い3%が理想。これは500mlの水に対して大さじ約1.5杯の塩を溶かすことで作れます。
新鮮なアサリの選び方
新鮮なアサリの見分け方にはいくつかのポイントがあります。
まず、貝がしっかりと閉じているかをチェックしてください。
また、重さを感じるものを選ぶと、中にしっかりと肉が詰まっている証拠です。水揚げされたばかりのアサリは、砂抜きが簡単で、その後の料理がより美味しくなります。
アサリの砂抜きって失敗しても再挑戦できる?
もしアサリの砂抜きが成功しなかったとしても大丈夫!
砂抜きのやり直しは簡単に出来ます♪
アサリの砂抜きをやり直すには、再度塩水につけるだけで大丈夫です。
砂抜きに失敗する主な原因とは?
砂抜きが上手くいかないことがある主な理由は以下の5つです。
1. 砂抜きの時間が短すぎる
2. 砂抜きさせる場所が明るすぎる
3. 塩の濃度が適切でない(強すぎるか弱すぎる)
4. 水の量が適切じゃなく多すぎたり少なすぎる
5. アサリが既に死んでいる
失敗した場合は、これらの点を再確認してみましょう。
砂抜き成功のコツ
アサリの砂抜きは料理する時の重要な下準備です。
砂抜きには最適な環境が必要です。特に、塩濃度が非常に重要で、理想的な濃度は海水に近い約3%です。
これは、水500ccに対して塩を大さじ1杯程度加えることで適切な砂抜き環境を作れます。
水の量は、アサリが半分程度浸かる程度にしましょう。
というのも水が多すぎると、アサリが呼吸困難になり死んでしまうリスクがあります。
アサリを容器に入れる際は、互いに重ならないように一つずつ丁寧に配置してください。
というのもアサリ同士が重なってしまうと、上のアサリがせっかく砂を出しても下にいるアサリが吸い込んでしまうことがあるからです。
また、アサリは温度にも敏感です。
明るすぎる環境や高すぎる温度は避け、低すぎる温度では砂を吐き出さなくなります。
そのため、新聞紙をアサリを入れてる容器の上にかけて暗くして、かつ涼しい場所で保管しましょう。
砂抜きには室温は15~20℃を保つようにしましょう。
砂抜きにかかる時間はスーパーで購入したか、潮干狩りで集めてきたかとか気温などの状況によって違ってきます。
例えばスーパーで購入してきたものなら一般的には2~3時間で十分と考えられます。潮干狩りで集めた場合などは、もう少し長くする必要があるかもしれません。
これらのポイントを守りながら、アサリの砂抜きを成功させて、美味しい料理をお楽しみください。
アサリの砂抜きの確認ポイント
環境を整えた後でも、砂抜きが完璧にできているかどうかは分かりにくいものです。
ここでは、その判断基準をしっかりと把握しましょう。まずは、砂がきちんと出ているかを確認します。
確認の仕方は簡単!アサリの砂抜きが成功しているかどうかは、容器の底に砂が溜まっているかを見れば一目瞭然!
また、アサリが軽く口を開けていたり、白い管状のものが見えたら、それも砂抜きがうまくいっている証拠です。
この白い管は「出水管・水管」と呼ばれ、砂を排出する機能を持っています。
一方で、砂がほとんど見られない、またはアサリの口がぴったりと閉じている場合は、砂抜きが不十分かもしれません。
このような場合には、砂抜きをし直しましょう。
また、アサリが死んでいて砂を吐き出していない可能性も考えられます。
その見分け方は、
完全に口が開いて他のアサリと触れ合わせても反応がない
または
異常な臭いがする場合です。
この場合はすぐに取り出して処分します。そうしないと他の元気なアサリに悪影響を及ぼすことがあるからです。
また、砂抜き中に使う新聞紙が湿っているかどうかも、砂抜きが成功しているか失敗しているかの判断材料になります。
というのもアサリは砂を吐き出す時に水と一緒に勢いよく吐き出すので、新聞紙が湿ることがあります。
必ずしも新聞紙が濡れるほど水を吐き出すわけでは無いのですが、新聞紙が湿っていれば、それは砂抜きが成功している良い兆候と言えます。
スーパーで購入したアサリも必ず砂抜きするべき?
スーパーで売られているアサリは、基本的に砂抜き処理はしています。
そのため自宅で砂抜きをしないでそのまま調理しても基本的には大丈夫です。特に料理が苦手な方や忙しい時は、手間を省くことができて便利です。
アサリのジャリジャリ感はなんとかしたい
アサリの砂は健康に害はありませんが、砂の感触が気になる方は少なくありません。
ジャリジャリとした食感って、やっぱりなんか不快ですよね。なんかハズレくじを引いちゃったような感覚…。
以前、スーパーで購入してそのまま使ってジャリジャリ感を味わった経験があるのなら、料理する前に砂抜きする方が良いかもしれません。
というのも、「処理済」とか「砂抜き不要」等、アサリまのパックに表示されていても、実際には完全に砂が取れていないことがしばしばあるからです。
新鮮さを保つためにスーパーのアサリは完全な砂抜きが行われていないことがあるからです。
スーパーで買ったアサリの砂抜きのやり方
ボウルやバットを用意し、アサリを広げましょう。
水を足して、適量の塩を加えて準備完了です。新聞紙を被せて暗くすることで、アサリが自然に砂を吐き出しやすくなります。
市販のアサリは、約2~3時間で砂抜きが完了し、すぐに料理に使用できますよ。
スーパーで購入したアサリの塩抜きの方法
ところで、美味しいアサリ料理を作るためには、砂抜きだけでなく塩抜きもしてみてください。
元々海水の塩分を含んでいるのでそのまま使うと思ったよりしょっぱく感じることもあるからです。
塩抜き方法は、砂抜きを終えたアサリを水で洗い、バットに並べるだけです。
だいたい1時間ほどで塩抜きが完了します。
長時間のアサリの砂抜きは大丈夫?
アサリの砂抜きを完璧したくて、ついつい一晩も砂抜き状態にしたくなるかもしれませんが、これでは場合によってはアサリが死んでしまうこともあるので注意が必要です。
適切な条件下であれば、長時間放置しても問題はありません。
スーパーで購入したアサリは、1~2時間の砂抜きで十分ですが、潮干狩りで採取したアサリは、3~4時間が適切です。
アサリが動かない、または白い管が見えることがありますが、これはアサリが弱っているだけの場合もあります。
一晩放置した場合には、必ずアサリの臭いを確認してください。
というのも死んでしまうと、硫黄のような強烈な臭いがすることがあるからです。この臭いがする場合は食べられないので処分しましょう。
でも、強烈なニオイがないのなら水を新しくしてアサリの様子を観察してください。死んでいなければ白い管は引っ込むはずです。
もしも白い管が引っ込むことなく出たままなら?
その場合は、最後のチェック方法として加熱してみてください。
生きているなら加熱するとアサリは口を開けます。この時加熱しても口が閉じたままの場合は、死んでいるため食べるのを避けましょう。
まとめ
今回は、アサリの砂抜きの基本から、もしもの失敗に対処する方法までをご紹介しました。
正しい準備と手順を守れば、誰でも砂抜きを成功させることが可能です。
とは言え、万が一失敗しても落ち込む必要はありません。
今回ご紹介した対処法を活用して、再挑戦してみてください。適切な塩濃度、光と温度の管理が成功の鍵を握ります。
また、砂抜き後の適切な保存方法も忘れずに。